上手く血圧測定ができない要因
血圧測定が上手くできない理由として、物理的及び心理的な要因があると思います。- 物理的要因
- カフの巻き方、姿勢、服装、時間、測定回数、など
- 心理的要因
- 白衣高血圧・仮面高血圧、疑心暗鬼、(測定値を)受け入れることができない、など
おかしな測定値が出るのは基本的に物理的要因が原因になります。しかし血圧測定での自分の癖が理解できるまで、心理的な要因も影響してくるのではないでしょうか。
私は血圧測定の知識に詳しいという訳でもないので、自分が失敗した経験を元に話を書いていきます。
また、今回は上腕式の血圧計の使用を前提にします。一般的に上腕式の方が、手首式より正確だと言われているようです。
物理的要因
私は最初病院で測定方法の説明を受けたのですが、実際自分で計ってみるとバラバラの測定値になりました。何も考えずカフ(腕に巻く帯体のこと)を上腕に巻いて、測定するだけではいけないようです。私が気を付けている測定時の注意点は以下の通りです。- カフの巻き方
- カフは肘の関節から1~2cm上にキツメに巻きます(巻いた後、カフに指が1~2本入る程度の強さ)。ブカブカに巻くのとでは測定値がかなり違います。またカフの空気が出入りするチューブの取り付け位置が、腕の動脈(腕の内側)の上辺りにくるようにします。
- 姿勢
- 机に置いた腕の上腕の位置が心臓の高さになるような、低めの椅子に座ります。測定する腕を机の奥の方に置き、手の平を上方に向けます。背筋を伸ばし、リラックスします。
- 服装
- セータなどの厚手の服を着ている場合は脱ぎます。薄めの長袖を着ている場合は、服の上からカフを巻いても良いようです。長袖をまくり上げての測定は、圧迫されるためしない方が良いです。
- 時間
- 血圧は時間帯によっても変動するため、毎日なるべく同じような時刻に行った方が良いです。起床時1時間以内が推奨されているようです。
- 回数
- 続けて何度も測定する場合は、一度カフを腕から外し、一分以上間隔を開けてから測定した方が良いようです。長い間カフを付けたままだと、腕が圧迫されて、測定値がおかしくなります。私の場合は2回までは連続して測定しますが、3回目を測定する場合は一旦カフを外して間隔を開けます。
心理的要因1
物理的な要因で血圧測定が上手くできないのは、当然理解できるでしょう。しかし心理的な要因でも、測定がおかしくなってしまうことがあります。有名なのは白衣高血圧と呼ばれる現象です。これは病院で血圧測定を行った場合に自律神経が刺激され、高血圧になります。逆に仮面高血圧という現象もあるようです。これは病院で測定した場合に、何時もより低い血圧測定値が出る現象です。
これらの現象は人によって、出たり出なかったりします。私の場合は病院やスポーツジムで血圧測定すると、なぜか何時も低い値が出ます。日本のスポーツジムに置いてあるのは、全自動で測定する下の画像のような高価なタイプ血圧計だったので、家の血圧計が悪いのかなと思っていたのですが、どうも家の外で血圧測定を行うと低めに出るようです(10~20mmHg低い)。
このような「癖」を、把握しておくのも大切でしょう。
心理的要因2
もう一つ血圧測定に関わる心理的要因があります。それは測定値に対して、疑心暗鬼になったり、受け入れることができないという心理です。例えば、
「あれ~、昨日の血圧と全然違う」 とか
「今日は血圧が下がっているはずなのに~」 と思ったことはあるでしょう。
測定値に対して、疑心暗鬼になったり受け入れることができないと、何度も測定を繰り返し、自分が許容できる測定値だけを記録する行動を取ってしまうことがあります。前回の記事で紹介した、私の血圧測定みたいな行動です。その時は異常値だと思って記録しなかった測定値も、後で考えると正しかったかもしれないことがあります。
それなら同じ時間帯に一度しか血圧測定をしない、というルールを作っても良いでしょう。しかし物理的な要因で測定値にバラ付きが出る、という問題の発覚を遅らせることになります。また無理矢理、測定値を受け入れるため、精神衛生上も良くないでしょう。
私は、
- 納得がいくまで何度も血圧測定を行う
- 血圧測定の記録は全て取る
以上、私の血圧測定での注意点でした。長い期間行えば、問題点も見えてくると思います。血圧測定では継続することが重要ではないでしょうか。(2014.4)